マブエの絵本日記

絵本を読んだこと、見たこと、思うことなどを綴ります。

有言不実行の私へ「失敗してもいいよ」

書きたいことが溜まっています。

どうして溜めちゃうか。

やっぱり構えてるんだな。

あーして、こーして、こんなふうに見せたいって。

それじゃ、また今までの二の舞だと思うので。

やるやる詐欺にならないために、今、先に行動するということをしてみてます。

この記事は、ぶっつけ本番で、書いてすぐ公開しようと思います。

なんかドキドキしてきました。

『この「ひとりごと」は誰かに読まれている』という事を良いプレッシャーにしたいと思います。

 

某日、会社を休んで一日ひとりで行動していました。

その前日は、読み聞かせの当番で小学校へ絵本を読みにも行っていました。

それらのことを記事にしようといろいろ考えていたら、きっとまた動けなくなっていく自分に気づきました。

なのでまずは、「こうしようと思っている今」を打ち明けてみようと、この記事を書いています。

 

さっき、某日って書きましたが、ぶっちゃけ昨日です。
そして昨日はすごく濃い1日で、アウトプットに時間がかかりそう。

そして今日はこのあと、授業参観です。

書きたくなりそうな事が溜まっていく一方です。

計画通りに進めた事、行き当たりばったりに行動した事、感動した事がたくさんあるのだけど、それを伝えようと思うと途端に構える自分がいます。

「ちゃんと~しなきゃ」という強迫観念で行動している(結局行動できない)私を今、もうひとりの私が「失敗してもいいよ」と背中をさすっている状態です。

 

 

マブエ、花菜ちゃんの絵を買う。

人生の転機となる絵

山田花菜:ふゆの子どもたち

山田花菜ちゃんの絵です。

小田原のミントココアというカフェで開催されていた『こども風景』という個展での作品です。

初めて、ちゃんとお金を払って花菜ちゃんの絵を手に入れました。

「マブエの日記は役に立とうと構えすぎだよ」って言ってくれたのは、この花菜ちゃんです。

花菜ちゃんとは昔、同じアトリエに通っていました。

私にとって、花菜ちゃんの作品を買うという行為は、特別な事です。

どんなふうに特別なのか、どうして今まで買おうとしなかったのか、うまく説明できないのだけど。

私の中でいろんな思いがありました。

私が花菜ちゃんの絵を買う時がきたら、それは私が「絵を描かなくなったとき」のような気がしていました。

それは私が「夢を諦めたということ」と同義のような気がしていました。

花菜ちゃんがひたむきに絵本作家を目指していく中で、私はどんどん描くことから遠ざかっていました。

私の仕事上の肩書は「デザイナー」となり、絵具や筆を握ることはなくなっていました。

子どもを産み、母となった自分は「イラストレーターになる夢が叶わなかった大人」として受け入れる時期にきたんだと思っていました。

でも今年の夏、父が脳梗塞を発症して体の自由を失ったのを機に「生きる時間」について深く考えるようになりました。

私の気持ちは変わりました。

花菜ちゃんに「この絵を売ってほしい」と言ったときの私の気持ちは違うものでした。

「夢を諦める」のではなくて「もういちど夢を叶える努力をしたい」という気持ちでした。

この絵の中には、自分の息子がいるような気がしています。

私には、一番上で寝ているのが息子で、

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赤いズボンの子が花菜ちゃんの長男くんで、

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ブランコに乗っているのが次男くんに見えます。

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白いフクロウは自分に思えました。

そのことを伝えたら、花菜ちゃんがアヒルを添えてくれました。

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個展中はフクロウしかいませんでした。

ヒルは花菜ちゃんという設定です。

これからも、この絵のようにお互いの息子たちを見守りながら、自分の「今」も楽しんでいきたいと思います。

大げさだけど、私はこの1枚の絵を買ったことを大きな転機にしたいと思っているのです。

由なし事(よしなしごと)

今年もあと10日。
全然、更新しなかったブログ。

あれもこれも書き留めておきたいと思いながら、今日に至ります。
マブエのブログは「役に立とうと構えすぎ」って。
私の事をよ~く知る友人に言われました。

そう、そうなんです。
なぜ構えるのか?


「役に立とうしている」というと聞こえはいいんだけど、
突き詰めていくと…

・丸腰の自分を見せるのが怖い
・かっこつけたい
・欲張り

とか、そんな自分の本音がでてきます。

でも、今日から少し「構える」のをゆるめていきたいと思います。
小さな積み重ね。
散文のまま、ブログを更新していきます。

まずは、ただの個人的な備忘録として。
以下、書こうとしていたことをひたすら列挙してみる。

・ブログをはじめる理由
はてなIDがなかなか決められなかったこと
・絵本はプラレールのトンネルにも最適だった
・石であそぶ
パーマンヘルメットを作ってみた
・同じものを見ていても、自分とはちがう世界の見え方があることとか
ばななせんせいの前で泣く「…(ちげーしっ!!!!)
・絵本の記憶
・はい、よろこんで
・古本まつり 高円寺編
・息子と東京蚤の市 2017春
・息子と東京蚤の市 2017秋
・声に出して読みたい絵本のセリフ
・親になって、気を付けていること
・出産祝いに1年間、絵本を送り続けてくれたHさんのこと
・ママと絵本と寝かしつけ
・とんちゃんの読み聞かせ講座
CSSで「ふきだし」を作る
・町田リス園とリス絵本
・配偶者の呼称いろいろ
・35歳差
・読み聞かせボランティア「やさいのおなか」でデビュー
・読み聞かせボランティア「かしこいビル」での失敗談
・読み聞かせボランティア「よかったねネッドくん」F君のナイスなツッコミ
・読み聞かせボランティア「あなのはなし」F君のナイスなツッコミ
・読み聞かせボランティア「こんにちは いぬ」のセリフがいい
・読み聞かせボランティア「こんにゃくせんせい」を読む勇気
・読み聞かせボランティア「ジャリおじさん」を読む勇気
・読み聞かせボランティア「シルクハットぞくはよなかのいちじにやってくる」がウケた
・読み聞かせボランティア「かえるくんにきをつけて」の失敗談
・読み聞かせボランティア「みんなのかお」レッサーパンダが可愛すぎる
・読み聞かせボランティア「ねえ、どれがいい?」Y君の衝撃発言
・父のこと
・母のこと
・兄のこと
・親友と心友
・かかとがメロンパン
・夢を叶えるゾウ
・会社を休んで世界堂と上野へ
・なぞり描きでアウトプットのリハビリを
・仏絵師だったと本気で信じてみたら?!
・きつねせんせいの「プラシーボですが何か?」

まだまだ、ここに書き出せていないことがいっぱいある。
今後は、読み聞かせボランティアの記録はもちろんのこと、絵本にこだわらずコツコツと他愛もない出来事もアウトプットしていこうと思います。

私が絵本読み聞かせボランティアを始めた理由

きっかけは『絵本インプロ』

2016年の夏、 私は絵本読み聞かせ講師「とんちゃん(上甲知子さん)」の読み聞かせを初体験した。
息子と遊びにいった『絵本インプロ』でのことだった。
インプロというのは Improvisation(インプロヴィゼーション)の略で、 日本語では「即興」という意味。
私が参加した『絵本インプロ』は、「絵本読み聞かせ」と「インプロ」のコラボ企画だった。

以前、私が初めて体験したインプロがとても楽しかったので、いつか息子にも体験させてあげたいと思っていた。

『うまいこと言ってやろう』といつも構えがちな私にとって、即興で表現することはとても苦手だと思っていたけれど、『あれこれと頭を巡らせず、相手の表現を素直に受け止めながら自分のアイデアもすぐ返す』というコミュニケーションがとても楽しかった。
大人がイエス・アンドの精神で楽しむ「インプロ」を体験すると、子どもとの会話がぐっと弾むようになるのでオススメ。

前置きが長くなってしまったけれど、私が絵本読み聞かせボランティアをやろうと決心したのは、この『絵本インプロ』がきっかけなのです。

『ちへいせんのみえるところ』とインプロ

即興パフォーマンスをしながら体を動かし、 合間合間に読み聞かせタイムが入る。

そのときの読み聞かせで聞いたとんちゃんの声、絵本をめくる手つき、読み終えたあとの呼吸、いろんなことにくぎ付けになったのを覚えている。

とんちゃんが読んだ絵本のうちの一冊が『ちへいせんのみえるところ』長新太(作)だった。

なんと、この絵本にでてくる言葉は「でました」のみ。
とんちゃんは「でました」としか言わない。
地平線からひたすら何かが出てくるストーリー。

きっと、とんちゃんに読んでもらっていなかったら、『ちへいせんのみえるところ』をストーリーだなんて思わなかったかもしれない。
その前に、この絵本を息子に読んであげようとは思わなかっただろう。
だって、「でました」しか書いてない絵本をわざわざ読んであげることもなかろう。

だけど、『ちへいせんのみえるところ』読んでもらってみたら、めちゃくちゃ良かった。
家で息子と開く絵本とは違う魅力がそこにあった。
とんちゃんの選書から伝わる何か。

この日を境に、開いた絵本の正面にいる自分からは見えない「何か」を知った。
絵本の後ろにいるとんちゃん側からしか見えていない景色が気になった。

そして、とんちゃんのメルマガやブログを読んでみた。
そしてとんちゃんの選書から伝わる何かが私を動かした。

読み聞かせボランティアとは何か

息子の小学校では週1回、保護者が読み聞かせをする時間がある。
息子が1年生になった春、読み聞かせボランティアに誘われたがその時は断った。
読み聞かせの時間は平日の朝なので、仕事に遅れてしまう。
絵本なら家で息子に読んでいるし、第一みんなの前で読むのは緊張するだろう。
小学校で絵本を読みたい理由がなかった。

だから断った。

だけど、とんちゃんを知ってしまったら、 絵本読み聞かせボランティアをやらないことがもったいないと思った。
私は「とんちゃんの読み聞かせ」を知っているという使命感みたいなものまで湧いていた。
とんちゃんみたいに絵本を読んでみたいとも思った。
息子も、朝の読み聞かせに私が来ることを望んでいた。

もう、私に読み聞かせボランティアを断る理由はなかった。
気がかりなのは、勤務開始時間に30分遅れることくらいだ。
ボランティアの順番がまわってくるのは月に1回~2回程度。
毎月に1時間分の減給となるけれど、それ以上の価値があると思った。

そして2学期から小学校の読み聞かせボランティアを始めることにした。

初めての読み聞かせボランティア、 デビュー1冊目に読んだ絵本は、とんちゃんのアドバイスで『やさいのおなか』にした。

そのときの様子も記事にしたいと思っている。

追記:とんちゃんについて

私はとんちゃんに出会い、ブログを読み、読み聞かせボランティアを始めたけれど、絵本読み聞かせ講師とんちゃんのブログは、読み聞かせボランティアすることを推奨していたわけではない。
とんちゃんが大切にしているのは、家で我が子を膝にのせて読むような、絵本で子育てする読み聞かせの楽しさだったり、絵本の持つ力みたいなことを伝えてくれています。
私が最初にとんちゃんを知ったのは手作りの冊子でした。
とんちゃんと一緒に活動している絵本作家の山田花菜ちゃん(高校からの心の友!)から、もらった小さな冊子。

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今は冊子もバージョンアップして発送してもらえます。

www.reservestock.jp

 

『アンガーマネジメント入門講座』を体験しました。

保護者会でアンガーマネジメント講座

息子が習っている空手の先生から保護者宛てに一斉メールが届いた。
保護者勉強会を開催するという。
今回のテーマは「アンガーマネンジメント」とある。
なんてタイムリーなんだろう!
先日、息子の「むかつく」発言のこととリンクした。

mombook-air.hatenablog.jp


息子の暴言の件はもう悩みではないけれど、参加を決めた。

開始10分前、このとき会場にいる保護者は、私ともうひとりの女性だけだった。
先に来ていた保護者の女性が私に「中身はまだ見ちゃいけないそうですよ」と言ってその資料を渡してくれた。
渡された資料の表紙には、日本アンガーマネンジメント協会「アンガーマネジメント入門講座」とあった。

え?本格的!
ワクワクした。

先生は、その資料を教壇でじっくりと見つめてはめくっていた。
目が合うと、「すみませんっ、今復習していますので!」と言った。
先生は、日本アンガーマネジメント協会のアンガーマネジメントファシリテーターの資格を持っていて、その技術を日常や道場での指導で活かしているという。
今回の勉強会は、その技術を保護者にシェアするために企画したのだと説明してくれた。

開始時間が近づくと男女合わせて10人程度の保護者が集まっていた。
会場のテーブルは4人で1グループとなるようにセッティングされていて、私が座った席は、女性3名と男性1名。
となりに座った女性は生後半年ほどの赤ちゃんを抱っこしていた。
講座が始まるまでの間、赤ちゃんの表情を堪能した。
眠たげな表情とあやされてニヤつく表情が交互になって、なんとも可愛らしかった。
自然と笑みがこぼれる。
この顔見てたら、アンガーマネジメントなんていらないんじゃ?って思ったけど、 そんなわけないよね。て、ほぼ同時に思ったりした。

そして時間になり、いよいよ勉強会が始まった。

アンガーマネジメントの「マネジメント」とは?

まずはじめに、「アンガーマネジメントとは」という言葉の説明から始まった。
「アンガー(怒り)」をマネジメントするとはどうゆう意味か?
マネジメントだから、管理とか制御することを想像していたが、ちがった!
アンガーマネジメントのマネジメントは「後悔しない」と訳すのだそうだ。

怒らないことではない。

アンガーマネジメントができるようになること

『後悔しない』
怒る必要のあることは上手に怒れ、
怒る必要のないことは怒らないようになること

『上手に表現できる』
他人を傷つけず、自分を傷つけず、モノを壊さず
上手に怒っていることが表現できる

 

日本アンガーマネジメント協会「アンガーマネジメント入門講座」資料より引用)

この1ページを見ただけで、来て良かった!と思った。
私は子供を育てるようになってからずっと、この怒りの後悔に悩んできたんだ。
子どもの頃や独身の頃、イラっとして怒ることはあまりなかったと思う。
いや、「イラっとしても怒れなかった」「イラっとしても怒らなかった」という方が正しいのかもしれない。

「怒ること」は心がせまく、器の小さい人間の感情だと思っていた節もある。
それが親になって怒る機会が増えた。
怒りの沸点が低くなったというか、小さな怒りの連発。
特にまだ息子が小さいうちは、幼児を相手に怒ってしまう自分は器が小さいんじゃないかって凹んだ。
怒ることに慣れていないから、怒ること自体がストレスだった。
子どもに怒るのは自己嫌悪とのセットだった。

「怒り」は生まれつき備わっている感情であり「エネルギー」になる

「怒り」は生まれつき備わっている感情ですと、先生が言った。
「喜怒哀楽」は人間にとって自然な感情であり、怒りのない人はいないし、なくすことも不可能であると。  
当たり前のことを言われているようだが、私には目からウロコ。
人生から「怒」を排除できたら理想だと思っていたから。  

先生は続けてこう言った。

怒りは、身を守るための防衛機能なのだと。
人は怒ると、アドレナリンが分泌されて心拍数が上がり、筋肉が収縮する。
戦闘態勢に入るのだと。
空手の試合では、この怒りが重要だと子どもたちにも指導するのだという。
勝つためには、闘争心が大切で闘争心が無ければどんなに技術が高くても勝てないと。
試合に負けた子にはこんな質問をするそうだ。
今までに経験している「人生最大の怒り」を、もし試合の時にも感じていたらその試合は勝てたと思うか?
子どもたちは、勝てたと思うと答えるそうだ。

なるほど。
私の中で、ぐんぐん「怒り」の株が上がっていく。
今まで嫌悪してごめんね、アンガー。  

「アンガーマネジメント」怒り方は人それぞれ

講座では、自分の怒り方のタイプを「強度」「持続性」「頻度」と「攻撃の相手(自分か他人か物か)」という軸でチャートにするワークもあった。 これは怒りのタイプが視覚化されて面白かった。

自分以外の誰か(家族や上司など)の怒りタイプを想像して自分のチャートに重ねて描いてみると、その人とのコミュニケーションのヒントがあったりする。

怒りの状態を言葉で書き出してグループでシェアするワークもあった。
自分が怒るとどうなるかを書き出して見せ合う。
声が大きくなる。頭に血がのぼる。などの言葉がシェアされる中、私は「悲しくなる」「黙る」「引く」「震える」「閉ざす」という状態をシェア。
我ながら陰湿な怒り方だなーと思った。

「アンガーマネジメント」で私たちを怒らせている正体を知る

「アンガーマネジメント講座」って、怒りっぽい人、すぐカッとなってしまう人向けという印象が強かったけれど講座を受けてその印象が変わった。

本当は怒りたい人、怒りをぶつけられて傷ついた人、イライラさせてしまう人、怒りっぽい人が身近にいる人、そんな人も受けてみると良いと思う。

相手の怒りのタイプを冷静に分析できれば、その怒りをぶつけられたとしても今までのような傷つき方をしなくなると思う。
いや、傷つく必要などないとわかるようになる。 

相手が怒るべきことで怒っているのか、上手に怒れていないだけなのかがわかるから。

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もし相手が上手に怒れない人で、怒るべきことではないことで怒っていたとしたら、相手の怒りの奥にある感情を想像できるようになるかもしれない。 

その怒りには共感できなくても、その奥の感情に寄り添うヒントが見つかるかもしれない。

講座を受ければ「もうイライラしない」わけでなはい。

『上手に怒れ』この言葉から受け取るメッセージは人それぞれだと思うけど、私はこの言葉から『自分が蓋をしてきた感情を知りなさい』というメッセージを受け取った。

先生が時折、空手道の話をしてくれた。

空手の稽古に「組手」というのがある。
ひとりで行う「型」に対して「組手」は相手がいる。
「組手」は相手と「調和して動く」ことなのだそうだ。

相変わらず、私は怒る。

悲しくて怒る。
悔しくて怒る。
疲れて怒る。
困って怒る。
羨ましくて怒る。

これからはその感情に蓋をしようとしないで、調和していきたいと思う。

 

それは、私が言いたかった言葉かもしれない。

ニンテンドーDSでの暴言

 

息子がニンテンドーDSをやりはじめて、気になることがあった。

 

電車の中での出来事。
マリオカートや、サッカーなどのプレイで負けるとコンピューター相手に「むかつく」「ぶっころしてやりたい」と息子が言っている。
学校や学童での試合に負けた時、相手にそんな言葉を言ったりすることはなかった。


ハンドルを握ると人格が変わっちゃうタイプなのか?
我が子ながら、ちょっと怖いと思った。

 

息子に「今、何て言ったの?なんだか穏やかじゃないね」と声をかけてみた。
息子は「だって悔しいんだもん」と言う。


注意しても、息子の発言は変わらず。
息子のその穏やかでない発言を聞いていると腹が立った。


何度注意しても、様子が変わらない息子にとてもイライラとした気持ちが湧いてきて、「そんな言葉づかいは良くない!」と強く否定した。
「そんなことならゲームはしばらくやめなさい!」と。 

 

むかつくのも、悔しくなるのも仕方ないけど、悔しい気持ちを表現する言葉は他にもあるはずだから、他の言葉を使ってごらんとも言った。
「誰かが言っていたの?」とも聞いてみた。
友だちや上級生が使っていた言葉づかいに憧れているのかもしれないとも思った。
でも、誰かの言葉を真似たのではなく自分の言葉だと言う。

 

ちょっとショックだった。
7歳といえど、まだまだ小さく可愛いビジュアルのままの息子が、自分の言葉で「ぶっころしてやりたい」だなんて。

 

言葉にフタをしないということ

 

私に言葉を注意されて、ゲーム禁止もほのめかされ、しょんぼりとうつむく息子。
電車はもうすぐ降りる駅に到着しようとしている。
お互い納得した状態で帰宅するには、どう声をかければ良いのだろう。
この穏やかじゃない言葉をこのまま放置していいものかという焦りと不安の中、息子にかける言葉が出てこない。
電車に揺られながら、息子の横で私の脳内会議が始まった。

 

 

息子を育ててきたどこかで、何かが影響してるのか?

 

いや、息子はやさしい子だ。そうやって、すぐに育て方とかを疑うのやめようよ。

 

でも、この暴言はやめさせるべきだよね?

 

どうして?

 

どうしてって?!聞いてて気持ちよくない。この言葉に腹立つのは私だけなの?

 

邪気なく言ってるって聞き流せるって人もいるかもね。

 

はっとした。脳内の自分に「聞き流せる人もいる」と言われて。
私がイライラしてしまった本当の理由は、言葉に対する嫌悪ではないと気づいた。
この脳内会議を経て、私は息子にこう声をかけた。


「いいよ、さっきの言葉、言ってもいいよ。」


「え?どうして?」息子が驚いた顔をあげてこっちを見ている。

 

「もしかしたら、ママが本当は言ってみたい言葉かもしれないから。」

 

私は、そう答えていた。
そう言い終えた瞬間、息子は腕にしがみついて顔をうずめてきた。
息子の安堵をしがみつく手から感じた。
私もほっとした。


思ったことを躊躇なく言える息子が羨ましかったんだ。
大丈夫、息子を信じよう。

 

このやり取りがあった翌晩も、息子は相変わらずコンピューター相手に負けて悔し悶えていた。
涙まで流して、どうにもならない怒りが言葉になってこぼれる。
私はお皿を片付けながら、息子と目があった。
暴言は責めなかった。

 

息子はDSを閉じて、私にぬいぐるみ遊びを要求してきた。
息子なりに、怒りをコントロールしようとしているようだ。

 

息子がキレる姿は、見たくない。
だからといってそれをゲームのせいにして禁止しなくてよかった。
息子のゲーム中の暴言は、もう少し見守ってみようと思う。
怒りの言葉のレパートリーがちょっと愛しくさえ思うから。

 

 

自己紹介「マブエ」

名前とアイコンの由来

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mombook-airこと略してマブエです。

ウンジュウネンぶりにmacユーザーに返り咲いた一児の母です。

初めて買ったマックは、PowerMacintosh 7600/200でした。

アイコンは、息子に描いてもらったレインボーアップルから作りました。

歩いているようで、子どもを高い高いしているようにも見えるので気に入ってます。

アンチアップルの夫と、猫になりたい男児と、織田裕二の顔がタイプという義母と暮らしています。